白熱!自販機との壮絶な闘い。


ここはとある町の商店街。

おれは、休日の日、歩くスピードがウミガメとなる。
もちろん。ウサギと競争はしない。
争うことが嫌いなのだ。
ヘラのような手でよっこらせ。
ウサギを甲羅に乗せて歩く。

「ウサギさん。落ちるんじゃあないよ。
しっかりつかまっときやー。」
大阪で培ったエセ関西弁で安全確認出発進行それゆくぞ。
おれは両ヘラのサイドブレーキを外した。



歩き出してから30分経っただろうか、
先程から5メートル進んだ。今日はいいスピードだ。
よく歩いたので喉が乾いた。
ちょうど自販機があるな。

「どれどれ。」

チャリンチャリンチャリン。
ピッ。





!!!?


ピピピピピピピピッピッピッ


おれは見てなかった。存在に気付かなかった。
休日のおれの脳は、とろけるチーズなのだ。
タイマーが作動したようだ。


そして、



ピッ!

やったぞ!父ちゃん!おれはやったんだ!

おれは、巨人の星の坊やの様によろこんだ。

よ~し。これをブログにあげるぞ~。
大切なネタだからな~。

どういう感じで撮ろうかな~。
後ろに人がいないし、
まぁまぁ、焦らすなよ。おれはウミガメなんだ。
夜の海の産卵シーンのように自販機から卵がぽとぽと落ちてきたらおもしろいな。
なんてシミュレーションごっこをして楽しむ。

なんてのんびりしたいい休日なんだろう。

スマホをONにして、
アプリを起動して、
カメラを用意して、
アングルを決めていると、気付いてしまったのだ。

ズームの中から、文字がこちらを見ていることを。




んっ?

ギャッ&☆!!?ドチッ!!

おれは一番指に近いボタンを押した。
突き指もしたであろう。
120円より治療費がかさばりそうだ。

そして、痛みと共に手にいれたドリンクがこれだ。

つぶみオレンジ。

なつかしい。
ひょんなところで出逢うのね。
あの人と20年ぶりに再開しました。みたいなTVの感覚。
ズズッ。ごくん。つぶつぶがプチプチとはじけて新鮮だ。

おれは指の痛さと、オレンジの甘酸っぱさで、
まるで思春期を感じたのだった。

みなさんは、指と時間に、余裕を持ってお過ごしくださいね。


グッとくる絵。 | 追記進化させました。
分析してみました。みなさんは、どう感じるかな?
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池田骨🌙助の墓場

墓場のバカンスへようこそ。 とうとう、辿り着いてしまいましたね。 骨になるまで、ごゆるりと~。

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