だっ、誰がワンカッパじゃい!自販機パート2

ふぅ。一通り、一仕事が終わった。

おれの、一日はこれから始まる。
優雅な夕飯を、ジャンクフードで済ませ、
おっさんのビールっ腹に程よいビールを与え。
やって来たのは、

梅田の酒屋店の自動販売機。
ここにある、歯磨きコップくらいの大きさだろうか。

『ワンカップ 大関上撰』

今まで、この酒は、
競馬場で負けて、罵声ならぬ馬声を、OZEKI飲みながら叫んでいるおっさんのイメージがあった。

おれは、馬ではなく、縁石にまたがり、蓋を開けた。

だが、大関、おれは完全舐めてたね。

んくっ、こくりっ。ほー。

邪魔をしない風味。ストレートな飲み口。
甘すぎず辛すぎず。
四股で鍛えた足腰。よいバランスだ。
さすが大関といった貫禄の味わいだ。
『ちゃんこ』とも合うだろう。
こいつを200円程で呑めるのはでかい。

渋谷系、原宿系、清楚系、ギャル系、そしておれは競馬場のおっさん系だ。
おれがとんこつラーメン系だった頃は、
まさかおれが、こうなるとは夢にも思わなかったが。

街のみんなが締めのラーメンを、ワーキャーワーキャー楽しそうにズルズルしてるのを横目に、
おれは淡々とOZEKIと会話をする。

骨「よー。お前は自販機から何を見てるんだい?」

酒(おれかい?おれはお前みたいな、くすんだやつが、おれを買うのが分かるんだ。
だから、目の前に来たときに。凛としてお前を見てるんだ。こちらも呑まれる覚悟が必要なんでね。まぁ、凛としようがしまいが、お前はおれを選ぶがね。)

そんな軽口を叩いてくるような気がしてならない大関。

みんなも、凛としてるあいつを見かけたら手にとってあげたらどうだい。
きっと、あいつも寂しがってるからさ。

あんたもとんこつラーメン系に、なりたいなら。
飯テロにつき、深夜は危険なのさ。
ほっこりまちがいなし。
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池田骨🌙助の墓場

墓場のバカンスへようこそ。 とうとう、辿り着いてしまいましたね。 骨になるまで、ごゆるりと~。

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